2018年12月05日

長安寺様 道元禅師・瑩山禅師 彫像修理事業

 箱根・仙石原の長安寺様の位牌堂に、道元禅師彫像と瑩山(けいざん)禅師彫像が安置されています。この度、修理事業のご依頼をいただき、約7ケ月間の修理作業を終え、11月30日に納めさせていただきました。
 修復作業中には、ともに内刳(うちぐり)で、胎内に木札があることが発見されました。その木札から、昭和3年に一度修理されている由が判明しました。その昭和初期の修理では、もともと胡粉の白色で塗布されていたお顔や手などの色味が、製作当初のものと違い、少し赤味を帯びている顔料で塗られていました。今回は製作当初の再現をしようということで、お顔は胡粉で補彩されました。
 ご発注いただいた長安寺ご住職の鈴木太源様にはたいへんお世話になりました。誠にありがとうございました。

道元禅師修理前.JPG
道元禅師像 修理前


道元禅師修復後.JPG
道元禅師像 修理後

2018年09月08日

公益財団法人 庄内能楽館様 所蔵作品修復事業(第三期)

 公益財団法人庄内能楽館様より、(能面作品以外の)所蔵作品の修復事業を請け負わせていただいております。
 第三期は、勅使河原奏風作の屏風と、小村雪岱作の額装の修復です。屏風作品はシミが発生していた裏面の裂の張り替え、縁の新調、中性保存箱や黄袋の誂えなどを行いました。小村雪岱作の作品は、有名な「おせん傘」です。昭和8年に朝日新聞に連載された邦枝完二作「おせん」の挿図です。画面いっぱいにぎゅうぎゅうに描かれた沢山の番傘の間から、人々がちらほらと見受けられるのですが、その人物が一人一人繊細に表現されていて、見入ってしまいます。喧噪の様相ながらモノトーンの画面からは静寂さが漂う素敵な作品です。
 庄内能楽館理事長の池田宏様には今回もたいへんお世話になりました。ありがとうございました。


雪岱額.jpg
小村雪岱作「おせん傘」額装 修復後

2018年06月18日

浄楽寺様 過去帳の修復

 金剛山勝長寿院大御堂(おおみどう)浄楽寺様は横須賀市芦名にございます浄土宗の寺院です。大仏師、運慶真作の御本尊阿弥陀三尊像、不動明王立像、毘沙門天立像の5体(全て国指定重要文化財)が安置されています。昨秋、東京国立博物館平成館で開催された「運慶」展には、広いスペースに5体が展示され、迫力ある壮大な展示空間が展開されていたのは記憶に新しいです。
 この度、浄楽寺様から過去帳の修復を受注し、今月6日に納めさせていただきました。ご発注いただいた浄楽寺ご住職の土川妙真様にはたいへんお世話になりました。誠にありがとうございました。

27浄楽寺様見返し前.jpeg
過去帳 表紙・見返 修復前


28浄楽寺様見返し後.jpeg
過去帳 表紙・見返 修復後